@夏の取材旅行、スタート!

  初めて行った冬の海外旅行は、日照時間が短くてもったいない気がした。今度行くなら夏だと思いながらも数年たち、やっとチャンスが訪れた。頼城中学校に赴任してから2年後のことだ。

 ちょうど夏休み期間中にロンドン、パリ、ローマ、ギリシャの絵を描く旅があった。一人より仲間がいた方が、と芦別小学校にいた今はなきKさんに電話してみると二つ返事で自分も行きたいので頼むとのこと。

 今度の旅は二週間。気の合った仲間と一緒なので前よりはのんびり取材できると思い、早速二人分申し込んだ。職員室でその電話のやりとりを聞いていた先生方が、「まるでその辺に散歩に行くみたい」と驚いた様だった。

 さて出発。当時成田空港が開港して間もない頃で、羽田とのスケールの違いに驚かされた。南ウィングと北ウィングの間の距離が数千メートルに感じた。新しく、大きく何と素晴らしい空港だろうかと思った。時間が許す限りそこら中を見て回った。旅に出る前の私たちの興奮に加え、そこに集まるいろいろな人種のときめきも感じられた。

 夕刻搭乗手続きを終えて酒類を買い込む。前回の旅では途中で切らしてしまったので多めに用意して準備は万端だ。ところが、機内に乗ってしばらくすると飲み物が出てきた。何と、以前はお金がかかったのに、ドリンク類はすべてただであった。せっかく買い込んだ酒が重い荷物になってしまった。ならばこの際と思い、相棒と二人で力いっぱい飲んだ。話も弾み時間はあっという間に過ぎた。だが、後で友達になった人たちから、「あんた方がうるさくて眠れなかった」と言われた。どうも子供のようなはしゃぎ方だったらしい。すまないと詫び、今度から気をつけようと思った。

 アンカレッジに着いた。辺りは明るかった。日本人はどこでもよく買い物をする。今回は酒類の補充は必要ないのでトイレに入ったら、ドアの下からほかの人の足が見える。ということは自分も見えているということになり、そう思うと落ち着いて用も足せない。早々にトイレを出て機内に戻った。離陸したと思ったらまた食事。確かこれで4度目?何せ機内で飲んで、食べて、寝ての繰り返しだ。
 
 ようやくロンドンに到着。またも早朝の暗い時間だ。前に来たときは初めての印象があまりよくなかったが、今回も夏とあって木々の緑色にあまり変化がなく、生い茂っているので建物がよく見えない。しかし、二階建てバスに乗り、そこから見た景色は格別だった。セントポール寺院前で降り、二人で二時間ほどスケッチ。
 
 次はタワ−ブリッジへ行こうとバスストップで待っていたが、バスは次々と通り過ぎてしまう。一緒にいた外国の人たちも「ホワイ???・・・・・・」。よくよく見るとどれも満員であったのだ。やっとのことでバスに乗り、目的地に着く。そこら中をスケッチにて歩いた。前は尖塔の高さで苦労したので、色紙を50枚ほど持っていき、直接サインペンで描いて色をつけ完成させて行った。一点描くたびに仲間には「それで奥さんの指輪が買えるな」と後で皮肉も言われた。
 
 さて、腹も減ったので、中華街の中にある一軒に入った。Kさんが中国語で注文した。
気を利かせたつもりだったのだが・・・・・・。

                                                 (つづく)

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